株式会社 東海モデル

http://wwwtokaimodel.com/

【企業紹介(HPより)】

目に見えないアイデアを「触れられる」ものへ

製品開発・試作品開発をサポートします

1984年に創業した株式会社東海モデルは、提案型総合試作メーカーとして試作品・モックアップや検査治具等の製作を主とし、工業製品の開発支援を行っています。手作業での木型製作から事業を開始し、長年に渡って積み上げてきたノウハウで、どのようなデザイン・素材・構造の試作品においても、お客様の「カタチにしたい」を実現することが可能です。また、技術者がお客様と直接やりとりすることにより、アイデア段階の製品でも最適なデザインや構造を提案することができ、ご予算や納期にも柔軟に対応することができます。

【企業概要】

■会社名:株式会社東海モデル

■所在地:愛知県額田郡幸田町大字野場字下田

     15番地3

■連絡先:TEL. 0564-62-8267 

     FAX. 0564-56-8020

■創業:1984年

■代表者:代表取締役社長 尾崎 剛史

■事業内容:各種試作品・モックアップ(展示モデル・データ確認用モデル・建付検討モデル等)・デザインモデル・検査治具・ショーカーの製作・CAD/CAMデータ作成

 

本社・社屋
本社・社屋

【取材記事】


同社にお伺いして尾崎社長様にお話をお伺いしました。新しい事業への取り組みや今後の方針についてお聞きしました。

今後は、これまでの1品製作の強みを活かして、コンサルティングまでを含めたトータルな試作支援に力を入れていきたいとのことです。

 

代表取締役 尾崎 剛史 様
代表取締役 尾崎 剛史 様

同社の強みについて

長年に渡り、自動車関連のショーカーを手掛けてきたことが、同社の強みになっています。自動車メーカーの厳しい要求に応えてきた実績は、例えばキャンピングカー等を手掛ける架装事業者とはレベルが異なるものです。

ショーカーのイメージモデル
ショーカーのイメージモデル

医療用モックアップ車両

レベルの高い試作の例として、車両メーカーからの依頼で作成した「医療展モックアップ車両」を紹介して頂きました。

この車両は、展示会用の一品製作として同社が手掛けたものです。車両メーカーの要望をヒアリングしながら、既存のハイエースをカスタムする形で製作されました。

医療用モックアップ車両
医療用モックアップ車両


モックアップ車内

高い技術力とクオリティで、ユーザーの依頼に応える

同社は元々「木型メーカー」としてスタートしているため、木の扱いには慣れています。この車両のインテリアにも、写真の通り多くの木材が使われており、さらにフィニッシュのレベルもショーカー並みに仕上がっています。

車両メーカーの方でも、最初はキャンピングカーメーカーへの依頼も考えたそうですが、技術力やクオリティを考えて同社へ発注が決まったそうです。立体の面がきれいにできている、ラインが通っている、塗装品質の高さ、モデルへの細かな気配りなどは一般的な架装業者には真似のできないものです。

また、車両メーカーの企画の段階から一緒に関わっているため、細かな仕様や使い勝手のアイデアも同社から提供しながら製作することができ、高い評価を得たとのことでした。


高い技術とクオリティ

企画から試作、商品化まで、トータルでのサービスを目指す

取引先の企業では、最近は社内で新規事業部を立ち上げることが多く、その多くは事業自体の方向性が決まっておらず、担当者もどこから手を付けて良いか悩むことが多いそうです。

そういった場合に、同社では事業の内容をヒアリングし、企画から最終的な製品化までトータルに支援できる体制を取っていきたいとのことでした。

以前は企業から依頼のあった図面に基づいて製作する仕事がほとんどでしたが、今後は企業内の新規事業のように「方向性のはっきりしないもの」に対して、試作メーカーの立場からどんどん提案していける体制をとっていくとのことです。

足場を固めながら、次のステージへ

同社の主な業務は試作品・モックアップ、検査治具ですので、基本はそのような業務で足元を固めながら、次のステージは1点ものの開発に注力して行きたいとのこと。

①トータルコーディネート

②最終製品材料の開発

上記2点を今後の課題として事業に取り組んで行くとのことです。企業との取引は機密事項が多いため具体的な内容は明らかにできませんが、現在もいくつかのプロジェクトが進行中とのことでした。

高付加価値の事業について

業界は異なりますが、私からの参考事例として福井県の木工雑貨のメーカー(株)Hacoaを紹介しました。https://www.hacoa.com/

福井県の伝統産業「越前漆器」をルーツとした企業で、木製品の雑貨で有名です。元々は越前漆器の木地を手掛けていたメーカーですが、その技術を活かして今は木の雑貨メーカーとして急成長を遂げています。

小さな雑貨が多いのですが、価格帯は1万円以上するものも多くあります。それでも購入してくれるのは、伝統産業という歴史背景があるからです。

 

高付加価値の製品には必ずその企業の歴史や背景が必要だと思います。同社の築いてきた技術力とクオリティを背景として、高付加価値の製品をぜひ手掛けてもらいたいと思いました。